別冊

からむし織 見本市 14日目2010/03/01 20:57


バンクーバーオリンピックは17日間で終わったが、「からむし織 見本市」は14日目、まだまだ開催中です。



会場風景
入り口正面、本日より3月、レイアウトも模様替え。開催は後半あと2週間。


会場風景
大きなレイアウトも変更。

編み組みバック
編み組みバック、からむし製品ではありません。
下の敷物は、からむし製。


筆箱(袋)と名刺入れ
体験ご指導をされる織姫OBのMさんが、自分で作って使用している筆箱(袋)と名刺入れ。

会場風景
会場風景


手編みの帽子
手編みの帽子は興味をお持ちのひとが多いらしい。
昨日のお客様は、展示の一つ一つを手にとって触って、ほぼ全部をかぶってみられたとのこと。
意匠と微妙な色違い、大きさなどは、工業製品ほどの厳密な規格になりえないので、この行為は正解かもしれませんね(笑)



《おまけ》
事務所を訪れてくれた若者3人

見本市会場で待ち合わせて?、わざわざ事務所を訪れてくれた若者3人。突然でびっくり、でもうれしい。
昭和村に関心を持って、08年から就農(カスミ草)した人、4月から昭和村に移住する人、今年の冬に「雪かたし」ワークキャンプで一ヶ月住み込んだ人。
右のたくみさんは、見本市会場で我が子の書いた『火の用心』に再会することになる(笑)。


からむし織 見本市 15日目2010/03/02 23:12


正面展示
正面展示、すこし拡大。
絹張への手書き図像の描写と同じような手法なのでしょうか。


パネル写真
パネル写真(だいぶ古くなりましたが、貴重な資料です)を見ながら説明する織姫OGのM女史。
織姫研修生は、畑作り「からむし焼き(焼畑)」から体験する、と聞いてご来場の男性はびっくり。
畑作りと成長まではほぼ2ヶ月です。その後の刈り取り、苧浸しは昔は男手の仕事、苧引きは女手の仕事。
刈り取ったからむしは、苧引き(原麻状態)までの工程を、その日のうち(一日で)にこなさないといけない。
昔は、からむしを刈り取る夫(男性)は、一日の苧引き作業量を考えながら、朝からどれだけを刈り取るかを決めるのである。


糸の元
糸の元



会場風景・展示品
会場風景・展示品


パネル写真(だいぶ古くなりましたが、貴重な資料です)

自然を相手の作業は、夏(苧引きができる分だけ)も冬(降った分だけの雪かたし)も、同じである。
背丈ほどのからむしが、ざわわと揺れるなかで、今日(きょう)一日、妻(女性)がどれだけの苧引きが出来るかを思いながら、夫(男性)はからむしを刈り取るのです。
よその人が手伝いに来て、からむし刈りだけが一日で終わっても困るのである。
「最近は、機会均等で村の募集では、『織姫(女性)』だけではなく『彦星(男性)さん』もあります、、、」
昭和村で、6年間にわたって暮らして研修生体験をした増見さんの説明に、件(くだん)の男性は、少し腰が引けながらも、関心しきりである。
撮影者は、説明を聞く男性の背中をドンと押す代わりに、カメラのシャッターをそっと押すのでした。
 ♪ざわわ、
 こだわり:「ざわわ」は、村野守美さんの漫画「オサムとタエ」(だったか)のフキダシからの引用です。

からむし織 見本市 16日目2010/03/03 20:58


3月3日
3月3日、お雛様をアップで写してみました。
雛壇はほぼ一畳ほどの大きさです。測っていないです。


3月3日

顔は「からむし織」ではないので、アップはここまで。
上掛けがからむし織なのです。

下敷き
からむしの編みバックが移動したか?
下敷きの値段ではありません。下敷きはもっと高そうです(笑)


糸おしい
くずれてしまいそうな危うい織りです。糸の一本一本がいとおしくなります。
「いとおしい」とは、「糸おしい」から来ているのかも知れないと、ついつい
思いました。
なかなかよいフレーズではないかと、自画自賛しますが、筆者が思いつく程度ですので、既にどこかで既出のフレーズなのかもと心配になりました。
それならば、「思いつき」というのは対象物に「思いが着く」というのはどうでしょう。


織り人の証
織り人の証入り。先日の織り人とは違う人を見つけてアップ。


織り人の証
織り人の証入り。先日の織り人とは違う人を見つけてアップ。


織り人の証

織り人の証入り。先日の織り人とは違う人を見つけてアップ。

からむし織 見本市 17日目2010/03/04 21:58


トンボ(蜻蛉)玉とからむしの組紐
サイコロを二つ使って、茶碗に落として数を競う「チンチロリン」というゲーム(賭博)がある。
苫小牧発仙台行きフェリーに乗ったおっちゃんが♪有り金無くし、すってんてんになったのはこの「チンチロリン」である。
茶碗からサイコロが外に出てしまうのは「ションベン」という。
これは、奥会津のことではない、全国的にそのように言うのである。

夕方、立ち寄ったときに、織姫OBが2人でなにやら話をしていた、机の上の風景である。
ズームして撮ろうとしたら、傍にあった紙切れを撮影画面外にずらされてしまった。

「おっと!そのまま!」現場の証拠写真である。

よくみると、これはサイコロではなく「トンボ玉」というものであった。
二人で、トンボ(蜻蛉)玉とからむしの組紐を使った、ストラップ(根付けの紐ですね)のデザインを考えていたのである。
おじさん、また、邪魔してしまった。


男雛
お雛様のからむし織。同じ絣(かすり)模様であるが、部分は全体を顕わす。男雛と知れる。


女雛
お雛様のからむし織。同じ絣模様であるが、部分は全体を顕わす。女雛と知れる。
トンボ玉は蜻蛉の眼を模したビーズであるが、蜻蛉玉を見てから、この絣模様を見ると、何か感じませんか。
はっとしました。この模様は『蜻蛉絣(とんぼがすり)』というらしいのです。
そして、こんな説明も見つけてしまいました。

蜻蛉(とんぼ)は勝虫といわれ、武具の模様に好まれました。
『着物が着たくなったら、着物用語集』というサイトにありました。
<http://www.kimonojp.com/>

お雛様ひとつとってみても、その道具のそれぞれに、全て意味があるらしいのである。


アジロ編み
アジロ飛び」とある。
これは、先日来掲載している、編み組バッグに使われている手法で、経緯(たてよこ)の糸をぎっこんばったんさせるのではなく、ぎっこんばったんばったんというふうに、交互に2、3本ずつの糸を交差させたりする手法らしい。
画像はもっと拡大しないと、その消息の説明とはならないが、拡大してもわたし(撮影者)には、その説明が出来るほどの知識がない。どなたか、解説してください(笑)

「『アジロ編み』は、丈夫である」。との記述も検索で見つけましたが、これも説明するには生兵法である。
思い切って断言すると『アジロ』は『網代』。かもしれません。
諸賢の解説を待ちたいところであります。撤退!。

からむし織 見本市 18日目2010/03/05 22:05


じねんと
見本市会場にあった、最新号「じねんと」。
展示品ではありません。隣のビルの筆者の事務所には、バックナンバーは最新から12号分ほどはあります(笑)


オリンダ
オリンダ。
残念ながら、栽培を止めてしまったそうです。来年は無いかもしれません。


手編みの帽子
手編みの帽子。飾りのアクセントは栃の実か。後で要確認。


製作者のお名前
昭和(村)の出身者がご来場すると、製作者のお名前を見て、懐かしむ。らしい。

「あ、あそこの某(だれだれ)だ」


製作者のお名前

「これは、どこどこの某(だれだれ)だ」

帽子のミニチュア
帽子のミニチュア、これは、直径7、8cm。

「わらじ」編み

昨日夕方に織姫OB二人がなにやら作っていたもの。O女史がM女史に教わっていたという。
蜻蛉(トンボ)玉をつけて、縄に撚ったストラップ部分と、編み込み部分は「わらじ」編み。
トンボ玉は飾りでもあるが、微妙な位置に手に持ったときの実感と重さというアクセントをつけるのである。(想像)


編み組のバッグ

編み組のバッグ。触った(握った)時の取っ手部分の感触が想像できる。
植物の皮(樹皮)の独特の触り具合と弾力と乾き具合。
同じ色と模様にしか見えなかったものが、毎日見ていると、ひとつひとつのモノの個性の違いが見えて(わかって)くる。
気がする。あと一ヶ月ほどもあれば、ひとつひとつに名前(愛称)をつけて、筆者は「目利き」の域に近づくかもしれない。
が、見本市はあと9日間である。その上、展示品は少しずつ入れ替わっている。
♪ Mama~ do you remember?

からむし織 見本市 19日目2010/03/06 23:23


机の上にあった本

会場内の机の上においてあった本。
本屋のコーナーでずらりと並ぶと手にとってみるかはわからない。
そのなかから、一冊というのは難しい。なれないとなかなか目に入りにくいこともある。
知っている(出合った)人が置いてある本は気になってしまったりする。


机の上にあった本
会場内の机の上においてあった本。


机の上にあった本
会場内の机の上においてあった本。


苧(からむし)の説明1
苧(からむし)の説明1
洗練された手書きの印刷。いわゆる地方団体がお仕着せで作った定型パンフレットとは違う雰囲気がある。
なんとなく、気になって尋ねてみたら、やはり、会場にいらっしゃるM女史の手書きだという。
筆者は、先日の図解のメモを写したときに、予感したのです。
数部をいただいて帰る。



苧(からむし)の説明2
苧(からむし)の説明2


苧(からむし)の説明3
苧(からむし)の説明3


花が春の装いに替わった
花が春の装いに替わった。
奥会津では、そろそろ雪解け近く。
この色に譬えれば、奥会津ではマンサクの花とネコヤナギ。



「苧(ちょ・Cho)ブランド」
「苧(ちょ・Cho)ブランド」マークを織り込んだ、アフガン織り。
芋(いも)と間違える人がいる。


アフガン織りの拡大
アフガン織りの拡大。これは、機械織りです。


織姫の作品の拡大
織姫の作品の拡大。これは、手織り(高機(たかはた)か地機(じばた))です。
それとも、機織(はたおり)機も使っていないかも知れない。ヒトの手だけの織りかもしれない。要確認。


証のついた反物の拡大
織り人の証のついた反物(たんもの)の拡大。これは、勿論機織の手織り。

団体の方
退場しようとしたら、突然団体の方が来場。芳名帳をそっと見ると千葉県から。


記念撮影準備
夕方、振興公社の副社長のお知り合いの団体がいらっしゃっていた。
記念撮影準備。一緒にいらっしゃった女性の方は、M女史の手作り品(私物)に興味津々で離さない、立ち上がろうとしない。すみません、想像です。


副社長の渡部さん
副社長の渡部さん(右の方です)が間に入って、やっと和解する。すみません、嘘です。
渡部さんとは、初めてお会いしました。とても気さくな方でした。
会津西街道沿いのパンフレット(ご自分用にお持ち(私物)の分)をいただく。


展示のバッグ
展示のバッグ、非売品です。エコバッグとかマイバッグなどという名前は後からついてきたもの。


展示の帽子
展示の帽子。筆者はレイアウトの違いに気づいたぞ。


展示の帽子
展示の帽子。似ているが、栃の実のぼっちでない帽子にかわっている。




《おまけ》 『セラミ』にて
見本市会場ではありません、会場のビルの両隣ご近所の「ちい散歩」です。
『セラミ』にて
カスミ草のある風景。『セラミ』。会場のあるビルの裏側。
裏側であるが、こちらのほうが人通りが多い。


『セラミ』にて
店が開いていて、店主がいらっしゃったので初めてドアを開けて入る。
店主は時々お見かけしているが、ご挨拶をするのは実は初めて。
13日目のブログで無断掲載したことをわびる。ご快諾いただく。


『セラミ』にて
ついでに、店内写真の撮影もご快諾いただいたが、初めて見るものなので焦点(テーマ)が定まらず。
どれがなんだかわからない。


『セラミ』にて
今の時期は所用で片付けが出来ていないとのこと。
気難しい趣味人のおばさん(失礼)と思っていたが、優しい方でした。
買うつもりで入るか、それとも一家言を持って、買わない理由をとうとうと説明出来ないと入れそうにないと勝手に思っていました。
今度は堂々と、買うつもりではなく入ってみよう(笑)
一品ずつ写していったら、五百点位はあるのではないか。
そのうちの一品が、いつの間にかじっとこちらを見ていることがあるのだな。
見本市では、ご来場者が、あの「アカソのバッグ」、あの「栃の実のボッチのついたからむしの帽子」に魅入られてしまったように。
ユニクロの世界ではない、ひとつのモノがひとりのヒトを射さすのである。こ、これはこわいぞ(((^^;。
ま、モノのほうもしっかりとヒトを見定めるので、わたし(筆者)は安全圏だろう。ハハハ。


からむし織 見本市 20日目2010/03/07 23:04


《会場風景》ここから
渡部さん(公社副社長)
渡部さん(公社副社長)、来場者にも積極接客。


帽子
帽子。


高機(たかはた)
高機(たかはた)


糸巻き
糸巻き


苧(からむし)の葉
苧(からむし)の葉

コースター
コースター、この配色は本日初めての展示。

コースター
コースター、隠していたわけではない。


花瓶敷き
花瓶敷き。コースターより大きい。

暖簾
暖簾。

M女史の道具箱
M女史の道具箱を拝見。糸各種。


試し織りか
M女史作成、ランチョンマット風。試し織りか。
織り方が違うことは分かるが、撮影者は、その織り方がどう違うかが分かっていません。
境目の上部の茶色のモノが「から虫」。←嘘ですよ。

「から虫」
「から虫」の拡大。この虫が繭玉になるときに、糸を吐き出す。←嘘だってば。

何かをぎゅっ
[Q1]何かをぎゅっとしているところ。M女史の動きは手の動きだけでも「パントマイム」している。

わらじ編み
[答1]わらじ編みしたストラップをぎゅっとしていた、らしい。

七つ道具
七つ道具の一つ、小さなはさみ。

からむし織 見本市 21日目2010/03/08 21:30


村役場から
村の奥会津昭和村振興公社からWさんがいらっしゃっていた。
初めてお会いするが喰丸ご出身の方。サトばぁの家の少し下手の方だという。ご両親の名前などを聞くがこちらもわからない。
喰丸に苗字がWは一軒しかないということを聞いたので、調べる伝手はついた(笑)。


昭和村の工芸博物館で開催する「からむし市」

役場の方が、昭和村の工芸博物館で開催する「からむし市」のパネルを持参。
今年で9回目。首都圏から昭和村への発信である。
恵比寿の見本市で気に入ったのでもう一度来てみたが、もう無い!とか、ブログの写真で見たのにどうして展示していないのだ!という方は、4月29日から5月5日に昭和村で開催される「からむし市」へどうぞ。
5月1日からは、田島からの路線バスも再開します。小野川地区(博士山近く)では、水芭蕉祭りも開催されることでしょう。
4月29日は「昭和の日」ですが、本ブログ掲載者は4月29日はこの際「昭和村の日」にしよう!と主張しています。
皆さん!応援してください。


会場風景

会場風景。タグについている製作者(出荷者)は「笑和の会」

会場風景
会場風景。タグについている製作者(出荷者)は「笑和の会」


「わらじ編み」手法のストラップ
「わらじ編み」手法のストラップ。昨日は展示台からなくなってしまった。
そのことを指摘すると、織姫OBが夜なべ(ヨウワリ)をして作られたらしい。
(昨日の最後の写真を参照して下さい(笑))
わらじ状の編みは超極細状の糸である。ぎゅっと詰めてトンボ玉(ギヤマン)をつけてある。
指でなぜれば感触がよい。その糸の優しさと細さを感じながら、しっかりとした頑丈さがわかるのです。
撮影者のカメラでは、折込部分までの拡大が出来ないのが残念。
明日、いらっしゃる方なら、うまく写してくださるかも(((^^;


からむし織 見本市 22日目2010/03/09 23:57


「空羽●り」
「空羽●り」。
どう読むのかわからない、、、●は「より」「すぐり」「えり」「もどり」、、、
横糸の消息に何かあるのかもしれない。

3月10日追記
kankeさん、コメントをありがとうございました。
あとで辞書を引いて「ねじり」か「もじり」かまでは見当をつけました。
実は、空羽捩りの「空羽」の読みも分からなかったのでした。
昭和村在住の酒井さんという方からもご指摘メールをいただきました(笑)
  ||早速ですが、読み方について
  ||空羽捩り「あきはもじり」 もじりとは「綾」にすることなそうです。
ひとりで密かに調べ上げて知ったかぶりしたら、このような発展はなかった(((^^;
ご両人様、ありがとうございました。また、ご指摘をお願いいたします。


訂正(3月12日追記)
写真内の「空羽捩り」のカードは、別の反物のカードでした。
「からむし織 見本市 24日目」に改めてコメントしてあります。
お詫びして訂正します。


名刺入れ

公社のW氏が以前から使用しているというからむし織の名刺入れ。
博昭さん
会場風景
(一部文章移動)

3月10日追記
移動先はこちら↓です。ご覧くださいませ。「からむし織 見本市」応援サイト
<http://www.asahi-net.or.jp/~KD5J-IGRS/trade_fair/trade_fair_2010.htm>


わたし(掲載子)は、このしおりを貰って「この文字もパントマイムしているぞ!」と完成品として鑑賞するだけであったが、博昭氏は、「このしおり(四角に折った手書きの三つ折印刷チラシ)はすばらしい!」の後に、「シリーズにしたらどうか」と提案するのである。

(同上)


PECOMBOのペコちゃん、オリンダお買い上げ~
Fさん、ツアコンをありがとうございます。


会場風景

後姿の風貌は似ているが、撮影者ではない。
元の会社の大先輩のWAT氏がわざわざ寄り道していらっしゃった。

お忍びの査察員ではない。元の会社の大先輩のWAT氏。
秘密のメモではなく、アンケートにご回答中。

別冊