別冊

からむし織 見本市 15日目2010/03/02 23:12


正面展示
正面展示、すこし拡大。
絹張への手書き図像の描写と同じような手法なのでしょうか。


パネル写真
パネル写真(だいぶ古くなりましたが、貴重な資料です)を見ながら説明する織姫OGのM女史。
織姫研修生は、畑作り「からむし焼き(焼畑)」から体験する、と聞いてご来場の男性はびっくり。
畑作りと成長まではほぼ2ヶ月です。その後の刈り取り、苧浸しは昔は男手の仕事、苧引きは女手の仕事。
刈り取ったからむしは、苧引き(原麻状態)までの工程を、その日のうち(一日で)にこなさないといけない。
昔は、からむしを刈り取る夫(男性)は、一日の苧引き作業量を考えながら、朝からどれだけを刈り取るかを決めるのである。


糸の元
糸の元



会場風景・展示品
会場風景・展示品


パネル写真(だいぶ古くなりましたが、貴重な資料です)

自然を相手の作業は、夏(苧引きができる分だけ)も冬(降った分だけの雪かたし)も、同じである。
背丈ほどのからむしが、ざわわと揺れるなかで、今日(きょう)一日、妻(女性)がどれだけの苧引きが出来るかを思いながら、夫(男性)はからむしを刈り取るのです。
よその人が手伝いに来て、からむし刈りだけが一日で終わっても困るのである。
「最近は、機会均等で村の募集では、『織姫(女性)』だけではなく『彦星(男性)さん』もあります、、、」
昭和村で、6年間にわたって暮らして研修生体験をした増見さんの説明に、件(くだん)の男性は、少し腰が引けながらも、関心しきりである。
撮影者は、説明を聞く男性の背中をドンと押す代わりに、カメラのシャッターをそっと押すのでした。
 ♪ざわわ、
 こだわり:「ざわわ」は、村野守美さんの漫画「オサムとタエ」(だったか)のフキダシからの引用です。

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