別冊

カラムシ剥ぎ2010/07/30 02:46

■カラムシ剥ぎ(本名初好さん)
初好さんは、近所の方のカラムシ畑を引き継いで今年から、栽培を始めた。
始めたといっても、本当に初めてカラムシ生産に就農したわけではない。
元々ご経験のあることである。「しばらくやってなかった」だけのこと。
昨日の夕方に刈取ったカラムシの束は、2束ほど。2抱えとでもいうか。量的には微妙であるが、片腕で抱えればちょうどくらいか。それが2つある。つまり両手分。

「1束(かかえ分)は百本ほどかい?」「それぐれはあっぺな」
わたしは、ひそかに128本が基準ではないかと適当な想像をした。
糸として、機織をして、布とする作業は、実は2進法の世界なのである。
大体100本は、2進数の世界では、2×2×2×2×2×2×2=128。
実技を知らないので、何かを説明しようとするときに、こういう小ざかしい知識を出してしまうことをわたしは反省する。


カラムシ剥ぎ
刈取ったカラムシは三尺八寸、この長さが作業場のレイアウトにも影響するのである。
三尺八寸は、この後の工程の苧挽き、原麻の乾燥、糸つくり、または小千谷への輸送の為に馬に乗せるための梱包にまで関わってくるのである。
この知見は、昨日の見学ツアーと博物館内の説明の学習の成果による。


水に漬けてある2束(かかえ)目のカラムシの束。


1束目のカラムシ剥ぎ。こちらは曲がりが多いのと不揃いが多い。
そのことは、わたしの発見ではなく、初好さんが説明してくれた。


一方向に弓なりになっているのはまだましである。
これがS字型に曲がるのもある。その直接の理由は風と雨のせいである。







1束分終了。


剥いだ分は、半分ずつを結わえて、苧引き用の2束分となる。


隣の水槽に浸す。


1束分の苧ガラ。根元側と先側での長さの違いに注目。
これらは、畑に戻されて自然乾燥。来年のからむし焼で燃やされる。
昔は焚き付けにも使用した。


2束目。こちらは1束目より幹がそろっている。
幹を結わえていた紐が、苧ガラの結束用におかれている。


本日の朝のカラムシ剥ぎの1束分。
この倍のカラムシの皮が、初好さんの奥様が今日中に苧引きする分量となる。







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