「谷中 からむし市」 ― 2010/03/14 23:20
撮影者はその花見(墓参り)には参加しているので、谷中の町は慣れている。
目的地までは迷わずにたどり着くことが出来た。
散歩は用事があっての移動ではないので、人はのんびり歩いている。
通りかかると、声をかけられる。
「福島県昭和村の『からむし』を展示してまーす」
のぼり旗もないが、玄関を開けた空き家の上がり口になにやら展示している。
「寄ってみて下さい」
ここを狙って散歩に来た人は少ないと思う。谷中は歩けば、偶然に出くわす町
なのである。わたし(撮影者)は、ここを狙って来たのであるが。
全て手で撚(よ)った紐(縄)である。
この紐を、編み組んでバッグなどを作るのである。どれほどの長さが必要となるか。
左は、粟(あわ)、稗(ひえ)その他雑穀が数種類あり。
道具といっても、全て手で糸に裂いて引っ掛ける「苧裂き棒」という笹竹の棒と、繋いだ糸を入れておく、「おぼけ」である。
こんどの冬から習い始めたたくみさんが自分の道具を持参したものなので「写さないで」といったが、写してしまう。
展示ではない、「昭和村物産展」としての販売品である。
記録映画「からむしと麻」に登場する。からむしの栽培からの説明写真では、
お二人の姿が映っている。初喜さんは09年4月に亡くなられました。
ゃるらしい。手間ひまのかたまり、からむしの布を作るには自分で糸も作るし
かないのである。つまり、糸だけが売っているということは無いらしい。
段ボール箱は転用したため、青森県産りんごとあるのはご愛嬌。
手編みのぞうり。ヒロロ?ガマの穂?
晴れた日に、入り口を開けっ放しにして、上がりかまちに店を広げて、通行人に「お茶でものんでけ、よらんしょ」という風情である。なぜか懐かしい。
あてどなく散歩をする人のために、貼り付けてあるパンフレット。
ブティック?の店の前を通りかかると、店の奥に「からむし市」のポスターが張ってあった。
数歩戻って、「中のポスターを写してもいいですか」と尋ねる。
店の客にもなりそうも無い人(撮影者)にも笑顔で答えてくれる谷中の町の人たちである。
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