別冊 恵比塵
村内田んぼの近くには、たいていどこにでもある(あった)。
「細木巻き」という。ほぼ真っ直ぐな木を立てかけてまとめてある。
これは、刈り取った稲を乾燥させるための稲架(はざ)を組み立てるための木である。
一定間隔で柱となる木を立てて、その柱に一定間隔で並行に木を4段から5段ほど組み上げる。
そこに、刈り取った稲束を「人」の字のように二つに割って、架けて自然乾燥させたのです。
稲刈りと同時に脱穀までしてしまう機械が出来てからは、使われなくなった。
が、今でも稲架(はざ)を使っている田んぼも時々は見かける。ただそれらは、ほとんどが鉄パイプで組み立てられるのが多い。
また、田んぼに関わる臨時の土木作業、ぬかる畦道(あぜみち)の臨時補修とか、畦と田んぼを移動する場合の通路用の仮橋とかにも使われた。
もっともっと昔は、臨時の出小屋として構築される基本部材にもなったかも知れない。
かくも融通無碍の野良の大道具でもあったのである。(想像)。
細木巻きは、昔は年に一回は使われるのでその場所から移動して、稲架となって稲の乾燥が終わると再び元の場所に、立てかけ直すので、細木巻きはしゃんと立っていた。
今は、使われることがなくなったので、経年の重力と気候(雨風雪)のせいでその円錐状の構築物そのものが傾いてしまったりしている。
小中津川の旧道に掛かる橋。
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